Electroreporting フリーミュージシャンの青色申告

8.青色申告の承認申請

青色申告承認申請の期限

青色申告を始める際には、
「所得税の青色申告承認申請書」という申請書類を、
税務署に提出する必要があります。

青色申告承認申請書を提出する期限は、
以下のように決められています。

状況		提出期限
新規開業	1月15日までに開業	その年の3月15日まで
	1月16日以後に開業	開業した日から2ヶ月以内
白色申告から青色申告への変更		その年の3月15日まで

例えば、白色から青色への変更の場合、
2006年3月15日までに申請を行えば、
2006年分の確定申告を青色申告で行うことができます。
3月15日を超えてしまったら、その年の確定申告を青色申告で行うことはできません。

所得税の青色申告承認申請書

申請書は、税務署の窓口でもらうこともできますし、
税務署のタックスアンサーの、届出書・様式メニューからたどっていくと、
PDF文書形式の申請書をダウンロードすることができます。

ここでは、2006年分の確定申告から青色申告を行うための申請書類を、
2005年12月15日に提出する場合の記入法を説明します。

Aの部分に、管轄税務署と、提出日を記入します。
管轄税務署が分からなければ、市町村内にある税務署に聞いておきましょう。
提出日は、ここでは"平成17年12月15日"と記入します。

Bの部分には、納税地、氏名などを記入します。
納税地は自宅の住所で良いでしょう。
音楽教室など、別の場所に決まった活動場所がある場合は、
納税地の下の欄にある「上記以外の住所地・事業所等」書いておいても良いですが、
納税地は、自宅の方が便利だと思います。

氏名、生年月日、職業を書きます。
職業の欄には、音楽家、演奏家、作曲家、音楽講師、etc...
しっくり来るのを記入してください。
屋号は・・・、
「デビル・デーモン・デストローヤーズ」?!
空欄でも良いと思います。

Cの部分に、青色申告に必要な情報を記入します。

「1.事業所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地」には、
音楽教室の事業所がある場合は、教室名とその住所。
自分が所有しているスタジオやライブハウスなども、ここに記入します。

「2.所得の種類」は、
事業所得を丸で囲みます。

「3.いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無」には、
今までに青色申告の取消しや取りやめがあれば、その決定日を記入します。
その決定日から1年間は青色申告の申請ができないことになっています。
無ければ、無に丸を。

「4.本年１月16 日以後新たに業務を開始した場合」には、
新規開業の場合に開業日を記入します。
今回は空欄にしておきます。

「5.相続による事業承継の有無」も、
関係ないので、空欄です。

「6-(1). 簿記方式」は、
複式簿記に丸です。
複式簿記でなければ、青色申告特別控除額が65万円でなくなってしまいます。

「6-(2). 備付帳簿名」は、
青色申告ソフトを使用する場合、
仕訳帳に記入しておけば、
挙げられている帳簿のほとんどは自動生成されます。
ただ、高額な楽器を管理する固定資産台帳は必要になってくるでしょう。
一般の帳簿体系にならって総勘定元帳は作成するとして、
現金の出入りを記入する現金出納帳も作成するようにします。
したがって今回は、
固定資産台帳、仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳の4つに丸を付けます。

青色申告ソフトを使用しない場合は、
実際に自分で帳簿を作成するものに丸をつけましょう。
仕訳帳は必須ですが、あとは必要に応じて。

個人事業の開廃業等届出書

所得税の青色申告承認申請書を提出する際に、
今までに「個人事業の開廃業等届出書」を出していなければ、
同時に提出することを勧められる場合があります。

A、Bは申告申請のときと同じです。

Cの部分に、開業する際の必要事項を記入します。

届出の区分、開廃業日、開廃業に伴う届出書の提出の有無、事業の概要に、
記入をして、青色申告承認申請書と一緒に提出します。

いよいよ青色申告へ

申請書を提出すると、
後日、確認書が届きます。

また、税理士や青色申告会の無料記帳指導の案内書も届きます。
税理士に会うことも人生の中でそう無いと思うので、
ぜひ、記帳指導をお願いしておきましょう。

税理士の記帳指導は、全4回あり、自宅にわざわざ来てくれます。
記帳の実務や、経費になるかどうかの判断など、
確定申告全般について色々教えてくれます。